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「眠れる森の美女」ごっこの裏にある男の狂気を知らない女たち

女性と付き合ったことのある男性であれば、まず間違いなく付き合わされるであろう「眠れる森の美女」ごっこ・・・・

要は、ベッドに寝ている彼女を優しいキスで起こさないといけないというもの。このバリエーションとして、朝食もつけてね、バージョンもありますね。朝食付きバージョンはともかく、「そうじゃない」とか怒られて「やりなおし」させられた人、いますよね。

女性はこういうシチュエーションが大好きです。ところが、大半の男にとっては、ただ面倒なだけ。何がダメなんだ、もういいでしょこれで。と思うようなところにこだわるのが、まぁ、女性なのでしょう。

そこを理解して付き合ってあげるのが石田純一風懐の深い男なんでしょうが、そんなことやってられるか、おらーっ、ってなるのが私たちブスな男です、ゲスまでは行っていないと思いますが。

ところで、この「眠れる森の美女」の話ですが、ちょっと覚え違いしていました。子供の頃に絵本で読んだかもしれません。グリム童話は文庫版で読んだはずですが、詳細忘れていました。

覚え違っていた「眠れる森の美女」

「・・・魔法で死んだように眠りについていた女性を、たまたま通りかかった王子が見つけ、”おお、こんなところでこんなに美しい女性が死んでいる城に持って帰って一緒に寝よう”、そして、城に持ち帰り、女性にキスをすると、あら不思議、その女性は生き返りました・・・・」

という具合に頭に入っていたわけです。もちろん、ディズニーではもうちょっと綺麗事になってるだろうけど、この王子、ただの変態だぜ、変態ごっこなんかやってられるか、と。

グリム童話の「眠れる森の美女」

グリム童話では「いばら姫」というタイトル。

完訳グリム童話集〈3〉
(ちくま文庫)

「・・・魔法で眠りについていたのは、とある国の王女で眠りについていたのは城の中。ちなみに年齢は15歳です。それから100年、近くの国の王子がその噂を聞いて城にやってきて、王女を見つけ、キスをすると魔法が解け、二人は幸せに暮らしました。」

ということは、死んでいると思ったわけではなく100年眠っているということは知っていたと。見た目はともかく、王女の実年齢が115歳であることは知っていたということですね。

15歳、ロリコンか、という点は大目に見ましょう。昔の日本だって、10代前半での結婚は珍しくなかったようですから。

100年前に眠りについた。100年、長いです。今から100年前というと、大正時代です。第1次世界大戦が始まった頃です。

こんな王子でいいのか

廃墟同様の城の中に100年の眠りについた少女がいるらしい、見に行こう、と思った王子、きっと廃墟マニアか、心霊スポット巡りが趣味だったのでしょう。

もしかしたら、115歳の老婆が眠っているかもしれないわけです。チャレンジャーにもほどがあります。幸運にも見た目は15歳のままだったようですが、それにしたって100年もシャワーにも風呂にも入らずとなれば、蜘蛛の巣まみれ、埃まみれだったに違いありません。もちろん、歯磨きなんてしていませんよね。そんな化け物相手キスをしようと思うなんて、気は確かなの?と問いかけたい。

そして、そんな王子のキスで目覚めたい女性達よ・・・・

「目を覚ませ!?」

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