冬のウェア選び方の参考になる冬山ウェアの凄さ
冬の山は寒い
最近は、山(里山は除く)もご無沙汰しているのですが、以前は、八ヶ岳、北アルプス、南アルプスなどの冬山、雪山に登っていました。
寒さという点では、八ヶ岳は関東に近い山としては非常に寒い山です。氷点下20度近くまで冷えます。八ヶ岳の場合、通年営業の山小屋が多いので、山小屋が好きな人は山小屋で過ごせば朝まで温かく過ごせます。
しかし、私のように山小屋なんて軟弱者が泊まるところじゃい、と強がる貧乏人はテントに泊まります。テントって知ってますか? 冬山用のテントだからって布切れ1枚せいぜい2枚であることには変わりはありません。
中に人がいれば、多少「室温」も上がります。食事のために火を使えば、一瞬にして常夏の国を思わせるほど温かくなります(火がついている間だけで、消えれば一瞬で極寒の地に逆戻り)。薄布を隔てた外がマイナス15度なんて時には、テントの中でも吐く息が凍ります。寒いです。
冬山で着る服とは
そんな寒い、そして、天候や行動により大きく変化する冬山に登る時の服装をご存知ですか?
上から下までダルマみたいなモコモコダウン? いいですねぇ、それ。でも・・・・
特にテントの場合、何から何まで担いで行かなくてはなりません。歩く、登るための装備は削れません。泊まるための装備も削れません。削れるものといえば、食べるものと、着る物なんです。
何が悲しくて、食べ物と着る物を削り、腹減らして、寒い思いをしに行くのか・・・・バカですよねぇ・・・・・・。 そこは山男、山女の悲しい性(さが)ということにしておきましょう。
さて、着る物を削ると言っても限度があります。そこでなるべく少ない量で多くの状況に対応できるようにします。そこで登場するのが「レイヤードシステム」とか「レイヤリングシステム」とか呼ばれる、普通に言えば「重ね着」です。
基本は、一番下にインナー(下着)のベースレイヤー、その上にフリースなどのミドルレイヤー、その上にジャケットのアウターレイヤー。せいぜい、これだけです。インナーを重ねたり、薄手のフリースを重ねたりはしますが、分厚いダウンジャケットとか、分厚いモッコモコフリースは着ませんね。
冬とはいえ、日中20キロ以上の荷物を背負って歩くとあっという間に暑くなります。汗だくになったりします。しかし、立ち止まるとあっという間に冷えます。その都度、荷物下ろして、中から着る物を引っぱり出したり、しまったりはしたくないです。時間が勿体無いので。
そこで、暑くなっても汗でべとつかず、冷えにくい素材を選択することが大切になります。
汗を吸うということだけで考えて綿100%の下着など選んでしまうと命の危険があります。
これから、どのような素材のものを選べば良いのかお伝えしていこうと思います。冬山に登る方はもちろん、日常生活でも考え方は同じ、快適なものは変わりませんので、参考にしてください。