ISM Times

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ココイチ横流しとSMAP解散騒動の共通点

   

CoCo壱番屋」が異物混入の疑いのあるカツの廃棄を産業廃棄物処理業者「ダイコー」に依頼しましたが、「ダイコー」はそのカツを廃棄せずに、「みのりフーズ」に横流し、その後、数社を経由し、スーパーなどで消費者に販売されたという事件が発覚しました。

ココイチカレー

ココイチを非難するのは筋違い

廃棄された食品の転売事件なわけですが、食品関連では、過去にも多くの偽装事件というものがありましたが、これまでの産地偽装、消費期限偽装のように販売会社が意図して、故意に偽装した犯罪と異なり、「CoCo壱番屋」が、異物混入の「疑い」があることで大量のカツを廃棄していますので、「CoCo壱番屋」に非はないことは明らかです。強いて挙げれば、適切な廃棄業者に適切な方法で廃棄を依頼したのか、ですが、この点は今後明らかになってくることでしょう。

 

追記

気になったので調べてみたところ、産業廃棄物の処理に関しては法律上、次のように規定されていました。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律

第三条「事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない。」

今回の事件では、事業者はCoCo壱番屋になります。

そして、

第十二条の7項「事業者は、前二項の規定によりその産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合には、当該産業廃棄物の処理の状況に関する確認を行い、当該産業廃棄物について発生から最終処分が終了するまでの一連の処理の行程における処理が適正に行われるために必要な措置を講ずるように努めなければならない。」

と定められています。

法的には、ココイチも単なる被害者ではなく、法律で定められている「廃棄物の処理の状況に関する確認」を怠ったという面はありそうです。

「ダイコー」はセブン&アイなど他の事業者からの廃棄食品も横流ししていた可能性があるということなので、だとすれば、それらの事業者も同様ですね。

異物混入の内容が不明ですが、例えば、製造工程で使用される機械の部品がなくなっていることがわかり、その期間に製造されたカツを安全のために廃棄した、というようなケースでしょう。店で客に提供される前のものですので、廃棄したことを公表する必要はありませんね。むしろ、今回のことで、それだけ大量のカツであっても客のために廃棄していることがわかったわけで、好感度が上がってもおかしくありません。

ただ、あまりにも「ココイチ」、「横流し」という見出しが躍るので、事件の詳細が風化した頃には、あぁ、「横流しの」という枕詞が「ココイチ」に方に付いてしまう危険性がありますが、それ以前に事件の頃は忘れられていくでしょう。

さて、食品に関する事件といえば、

雪印牛肉産地偽装
ミートホープ 牛肉ミンチ豚肉混入偽装
赤福 消費期限偽装
船場吉兆 表示偽装

などの、食品偽装事件がありました。これらの偽装は、それぞれのメーカーが確信犯的に偽装をしていたという悪質なものでした。どれも、当時は大騒ぎだったのですが、あえて思い出そうとしなければ忘れていますね。今回の「ココイチのカツ横流し」事件も、廃棄物を流通可能な商品に偽装するという点では、偽装事件のひとつです。

SMAPの賞味期限

さて、ようやくSMAPの話になります。

ファンの方にとってはともかく、一般の視聴者、消費者にとってSMAPは、まだ食べられるけれど、そろそろ飽きてきたお菓子のようなものでした。事務所はもちろんメンバーにとってもそれはわかっていたことではないでしょうか。

2016年になりベッキー事件の騒ぎが収まらない中、「SMAP解散か」という衝撃的な見出しで日本中が騒然となりました。その騒ぎの中、テレビでSMAPメンバーのテレビ番組内での会見が開かれ、さらに火に油を注ぐこととなりました。

「解散」騒ぎを受けての会見、普通であれば、「解散」するかしないか、「協議中」なのかを表明することで、騒ぎを沈静化するものだと思いきや、その点はどうとでも取れるようにお茶を濁しつつ、視聴者と事務所社長に謝罪、その上、メンバーの憔悴仕切った様子や番組内で社長への謝罪の様子で「公開処刑」とまで言われる始末。

ジャニーズ事務所の狙い

解散に関する報道は、新聞はもとより、解散していないにも関わらず「NHK」のニュースにまで報じられました。この騒ぎを見た人たちは、「SMAP」って、なんだかすごいんだ・・・と感じたはずです。何がすごいかわからなくても、これだけの騒ぎになるってことはすごいはず、というすごさです。

そして、SMAPに食傷気味だった人たちまで改めてSMAPを再認識しました。どんな広告やイベントよりも絶大な効果があったと思います。

これまでの経緯とこれから起こるであろうことの真実が明かされる日は、ついに賞味期限切れがやってきた日の後に発売されることになる元メンバーの告白本を待つしかないでしょう。それすらも真実とは限りませんしね。

推測でしかありませんが、新聞で解散報道がされた時点でSMAPの事務所残留、解散回避は決まっていたと思います。そうでなければ、事務所側がストーリーかけませんので。

ひとつ言えることは、この騒ぎもやがて落ち着いて、「そんなこともあったね」となる日がきます。それも遠い将来ではなく、すぐそこに。

少なくとも、この騒ぎのおかげでファン以外にとってもSMAPのラベルは「今も人気絶大な日本を代表する大物グループ」に書き換えられ、賞味期限も間違いなく伸びたと思います。それを偽装と呼ぶかどうかはともかく、また、消費者に害を与える心配がないので、罪はないと言えますが。

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